多摩動物公園で、もうすぐ見納め
日野市の丘陵地帯にある多摩動物公園。
夏、恒例となっている「サマーナイト@Tama Zoo」も残すところあと1日、8月23日(土)が最終日となります。

「5月の連休過ぎると、だんだんと少なくなっていって、昼間はもうダメ、去年よりも確実に来る人減っている」とため息まじりに、料金を受け取りながらいつもの駐車場の人。
でも、夕闇が迫る前から、涼しい動物園目当ての親子連れなどで、だんだんと車で埋まっていきます。
聞くと、やはり昼間の暑さは危険を感じるほどだから、それに、暗いと「効率良く」時間を過ごせて「外食」して帰宅のパターンが嬉しいんだとか。
そんな人たちに紛れてあたりを見渡すと、「お一人動物園」の方もずいぶんといらっしゃいます。
それも、理由は不明ですが、9割くらいで断然女性が多いのです。
あたりが本格的に暗さを増す頃になると、お一人ではなく大挙してやってくるお客様、いやお住まいの皆さんがいらっしゃいます。

動物園がある丘陵の北側に流れる浅川と多摩川、そこで昼間を過ごしたシラサギたちの多くが「帰宅」、ここで夜を過ごしています。
夜間特別開園の動物園では、そんな日野の自然の姿も観察することも出来ます。
「サマーナイト@Tama Zoo」は最終日を見逃しても来年も期待が出来ます。でも9月になると、多摩動物公園からひっそりと引退してしまうものもあります。
動物ではありません。

昭和33年(1958)5月5日に開園した多摩動物公園。
これに合わせて高幡不動から続く丘陵の谷には都道も新しく造られ、そこには定期バスも運行されるようになりました。
以来、高幡不動駅から多摩動物園公園を結んできたバスの運行が、9月13日(土)をもって廃止となるのです。
昭和39年(1965)に京王多摩動物公園線が開通、それ以後も沿道の住宅地からの足として利用されていたものの、2000年には多摩モノレールが開業、高幡不動との途中に程久保駅もでき、ここ近年は路線保持のために土曜日朝だけ一往復の運行となっていました。
お盆中は土曜ダイヤでの運行ということで、4日連続で走った「高11系統」、バスマニアの姿もちらほらと見受けられました。
残すところあと4回の運行です。
9月13日はきっともっと最期を盛り上げてくれるのではないでしょうか。

バス停(黄色囲み)には高幡不動駅行きのバスが見える。位置は現在も変わっていない