今、日野では、梅とおひなさま
今週になって、18日からは日野宿本陣で「お雛様を愛でる会」、20日からは京王百草園では「ひなまつり 雛人形つるし雛展」とそれぞれ「おひなさま」の催しが始まっています。
どちらも3月9日(日)まで飾られています。

京王百草園は「梅まつり」最中の催しとあって、そうとは知らずに観梅に訪れて、期待もしていなかったお雛様と出会い、そこからしばらく見とれてしまっている姿も。
もちろん、この時期の定番となっている「おひなさま」目当てのお客さまも多く、聞き耳をたてていると、これまでとの違いを連れ合いに講釈されているのも聴こえてきます。
肝心な「梅まつり」の主役、梅の花の開花がこれまでの同じ時期と比べると、全体的になんとなく遅いように思えますが、展示会場となっている松連庵は、3年越しの茅葺屋根の葺き替え中、つい最近新しくなった屋根の部分とつるし雛が明るく春を感じさせてくれています。
これからまだ「梅まつり」の終わりまで2週間あまりの時間があります、その間にはきっと思い描くような共演も見せてくれるはずです。
今年で築162年になる日野宿本陣でも、恒例「お雛様を愛でる会」が開かれています。
本陣の魅力は時を湛えた空間です。
一間一室それぞれの意匠だけを見ても飽きない上、広いため、大きなひな飾やつるし雛でさえ小さく見えてしまうほど。

でも、本当に自宅で見るように、近寄って愛でることができてしまいます。
「子どもと、毎年楽しみに訪れています」、という方や「なんとなく、来ないと落ち着かない」と、もはや暮らしの一部になっている感もある、日野宿本陣のお雛様たちです。

お雛様の時期、来客のみなさんの眼を引くのが、2本の紅梅です。
一つは、門を入ったところ、築地塀風に瓦を重ねた白壁と重なって、本陣の建物をひきたてています。
それと式台と並ぶようにしつらえられた一本。
梅はどちらも50年ほど前、本陣建物が大改修された際植えられたものです。
開花時期が半月ほどづれているので「長い期間」春の訪れを楽しませてくれています。
