菊まつり探訪
10月28日から行われている「高幡不動菊まつり」。
11月5日と12日両日には競技花審査が行われるとのこと。
そして、その日がどの菊も見頃になるように育ててられているということ。
そこで、5日の審査日に行ってみました。
第35回を迎えた高幡不動菊まつり。東京多摩菊花連盟が中心になって開催されていますので、多摩地区の菊展の最高峰といえるでしょう。
5日、最初の審査日はまさしく秋晴れ。審査開始は朝の9時から、8時前から朝の光に輝く五重塔にも眼もくれず、いそいそと大事そうに菊鉢を抱えて行き来する人々がいます。
端正こめた、菊、の今日は晴れ舞台。競技花に参加するのです。
この「競技花」というもの、菊の形によって「種目」が決まっているのです。
関係者には、すぐ、例えば「厚盛」「間管」「一文字」などという名称でどんな形の花なのか判ってしまうのですが、素人にはせいぜい「おもしろい形できれい」ぐらいしか判りません。
ましてや、「賞」の判断基準にいたってはなおさら、ちょっと、解説でもあったら親切なのにな、と思ってしまいます。
奥殿の裏では愛好家の方々が取らぬ前の賞談議をかわしています。
かたわらでは、花びら一枚一枚をピンセットや特性の道具を使って、丁寧に形を整え、より見栄えよくする、最後の仕上げに技を注ぐ姿も見られます。
ズラリと並んだ菊を愛でるのは、それだけで楽しいものですが、この花たちがここまで育てた技や気持ちを想像すると、また違った姿を見せてくれるのではないでしょうか。
後、一週間あまりの菊まつり。取り巻く高幡山の紅葉も日毎に色合いを深めています。菊まつりが終わると紅葉まつりの始まりです。