日野の鎮守八坂神社、宮神輿総修理完成
9月7日、例大祭を一週間後に控えた八坂神社では、一年間をかけた総修理を終えた宮神輿が帰社。
お披露目を兼ねた祝賀会が開かれました。
日野の鎮守八坂神社の宮神輿は、明治13年に造られたもの。
今年で127歳、30年前に修理が行われていたもののさすがに傷みが激しくなっており、昨年の例大祭終了と同時に浅草の老舗宮本卯之助商店に総修理に出されていました。
総修理とは御神輿を細部にわたり分解し、新品同様の仕上がりにさせる修理。
八坂神社の宮神輿は精巧な彫刻が施された本殿にならったものか、宮神輿にもびっしりと彫刻で飾られている総彫り。
歳月による木地の変色もアク抜きされ、往時の姿を取り戻しました。
飾りものも、輝きを再び放ち、集まった関係者からは「違う神輿みたいだ」、「こんなふうになっていたなんて今日まで気がつかないで担いでいた」、そんな声が聞こえます。
担ぎ棒を入れる台輪は、もうこれ以上の使用には絶えられないと判断され新調されましたが、お役御免となった台輪にも労いを込めた輪が囲んでいました。
関係者一同拝殿にて総修理の無事終了を報告。
祝賀会では四世代127年間を背負った大役を終えたどの顔もが、総修理を終えた宮神輿の凛としたすがすがしい姿と重なります。
でも、この好機、次を刻む子どもたちにも体験させてやりたかったと思うのは望みすぎでしょうか。
宮神輿と共に造られた神輿蔵に無事収め、来週のお披露目渡御に思いをはせ、散会すると同時に風雲急転、風が巻き、暗雲立ちこめ稲妻とともに嵐の様相に。
天も味方した良き日でした。
八坂神社を囲む玉垣を展示場に、総修理を記念し明治30年ころから昨年までの八坂神社のお祭りを中心とした写真展が開催されています。
その数25枚、思わず足を止め見入ってしまう姿も多く見うけます。
誰か知っている人がいるかも、じっくりと見られる方も。
また、この展示場と甲州街道を挟んだ「志村家」には神輿連合会に参加している23の神輿愛好会、連、などの祭り半纏が一同に集結、また、これまでの八坂神社例大祭ポスターも展示されています。
この「日野の祭・半纏とポスター展」は日野市立日野図書館と住民のみなさんが中心になって組織している「日野宿発見隊」が企画したもので、9月15日まで開催されています。