日野でひなまつり

都心方面から日野へやって来ると、そこかしこに残っている雪に驚かれるようです。
とはいっても、ちゃんと季節は進み、もうすぐおひな様の日。

日野でひなまつり

日野でひなまつり
日野でひなまつり
日野でひなまつり
日野でひなまつり

この時期日野では、2ヶ所、それぞれ会場の特色を活かしたひな飾りを愛でることができます。
ひとつは日野宿本陣。
150年前に建てられ、東京で唯一現存している「本陣建物」は、実は当時日野宿の名主であり、同時に問屋場を務めていた、佐藤彦五郎の自宅でもありました。
一抱え以上の太さがあるケヤキの大黒柱。
それよりもなお太い梁。
幅広の一枚板が並ぶ天井は、はるか上。
八畳間が狭く感じられる重厚な室内に並べられたおひな様たち。
身の丈30㎝はありそうな人形も小さく見えます。
昔雛とともに創作雛たちも飾られ、いつもの厳粛さに打って変わってこの時期は、春を待つ華やかさが主役となります。
おひな様を目当てに、毎年この時期に訪れるファンの方もいらっしゃると聞きます。
日野宿本陣の「雛祭り」は3月9日までです。
もう一ヶ所は京王百草園。
昨年から始まった「つるし雛まつり」です。
園内にある茶室、三檪庵がその会場です。
日本庭園に佇む建物はこじんまりとしているものの、秋田杉の無垢材がふんだんに使われ、普段は庭園に溶けこんでいます。
咲き映る梅を望む二間にところ狭しと飾られたおひな様と吊るし雛。
昨年はなかった五月人形も季節を先取りして並び、彩りを添えてくれています。
遠くから見ると、梅を観客にした舞台にも見えてきます。
ひとつひとつじっくり見るとなんと、細かなところまで細工されているのに驚かされます。
京王百草園の「つるし雛まつり」は、3月2日まで。
その頃まで、きっと残雪があるはず。
雪と一緒の梅とおひな様を楽しめるのは、今年ならではです。

日野でひなまつり