艶やかに、鮮やかに、凛として
今週から日野宿本陣で始った「お雛さまを愛でる会」。
口コミでも噂が広まり年を重ねるごとに、この時期に「お雛さま」に会いに来られる方が増えています。
明治時代の古今雛が迎えてくれます
明治44年に制作された有山家の雛飾り
飾り付けも、年をごとに新しい、とは言っても今まで眠っていた「古今雛」に日の目を当ててあげたり、干支に合わせた創作雛がおでまし、といった具合に趣向や配置を変え、毎年訪れていただいている方にも十分に楽しんでいただける「お雛さま」になっています。
ほんの少しの間の見学でしたが、お客さまの変化に気が付きました。
この「お雛さま」を目的に本陣にいらっしゃるのは圧倒的に女性のお客さま、それも、もう家ではお雛さまを飾る機会が少なくなったと思われる年齢の方が多いのです。
でも今年は、もしかしたらまだ家に飾っているか、これから女の子を授かったら飾るであろう年齢のお客さまも、だいぶいらっしゃていました。
本陣の荘厳な空間に飾られている、時を経てさらに品が増しているお雛さま。
女の子=雛まつりといった、イベント感覚ではなく、本来の女の子の無事と成長を願ったまつり、を語らずとも感じさせてくれています。
吊るし雛には今年の干支ヘビも
この屋敷の当主であった、佐藤彦五郎の四男、彦吉が養子となって跡目を継いだ有山家に大切に保存されていた幕末の古いお雛さまも飾られています。
「お雛さまを愛でる会」は3月3日(日)、丁度、雛祭りの日まで。
日野宿本陣には一足早い春がやって来ています。
大正時代の古今雛