菊薫る華の宴
高幡不動尊で行われている菊まつり。
例年になく暖かな日が続いているせいか、開花も早く、この一週間が見ごろだということです。
文化の日からの三連休、好天にも恵まれ、特に競技花審査日でもあった5日には、菊鑑賞に訪れる方に加わり、七五三のお参りも特に多く、境内は咲き揃う菊の前で記念写真も順番待ち、といったありさまでした。
でも、秋の日に照らされた境内には節分や初詣の喧噪にも似た賑やかではなく、たおやかな時が流れていました。
そこにまた、ひと時ではありましたが、いっそう集った人たちをおだやかにさせてくれる出来事が高幡不動尊では行われました。
それは結婚式。
高幡不動尊こと高幡山金剛寺に務められるているお坊さまが、この日仏式で挙式をあげられたのです。
白無垢に綿帽子姿の花嫁さんが管主さまに伴われて、並ぶ華の祝福を受けながら参道を挙式が行われる大日堂へと歩みを進めていきます。
突然のことに訪れていた参拝客も七五三も菊見学者も一同、驚き、少し間をおいて自体を理解するや、ともに自然と頬が緩みます。
とっておきの晴れ着姿の女の子たちからは「きれーいっ!」。
七五三の子どもたちが色鮮やかな小菊をちりばめた菊人形ならば、白無垢姿は凛と仕立てられた大輪の白菊のよう。
聞けば、高幡不動尊では仏式の挙式は希望すれば行えるとのこと。
でも、その数は少なく、今回の挙式は本当に久しぶりだったとのことでした。