日野宿本陣に春の便り
江戸末期に造られた日野宿本陣。いつもは重厚な雰囲気を漂わせていますが、館内では今週いっぱい、3月4日までつるし雛が飾られ、春を来館者の皆様におとどけしています。
つるし雛の数は1000体あまり、これは多摩川を挟んでお隣、立川市富士見町四丁目西町の愛好会の皆さんが作られたものです。
雰囲気のある場所で飾れば、よりいっそう引立つのでは、と今回の展示が始めての試みになります。
本陣の庭を通り抜けた柔らかい光に照らされたつるし雛。
来館者の方々も足を止め、「始めて見た」と、一つ一つ表情の違う作品が織りなす空間を楽しまれていました。
そして、もう一つの春も本陣にやって来ています。
玉砂利が玄関へと誘う本陣の入口、建物の重い色と白が作るモノトーンの風景に、年にこの時期だけ紅梅が彩りを添えてくれています。
3月4日には天然理心流の演武も行われる日野本陣。
さしずめこの日は華の宴の競演です。