穏やかな日

日ざしはまだまだ強いものの、昨日までの暑さが、スイッチを切り替えたように一気に涼しくなってしまいました。
最後?の暑さだった日、日野の各地でこれから始まるお祭に先だって、 22日と23日の日曜日にかけて、川辺堀之内地区の鎮守、日枝神社の祭礼が行われました。

穏やかな日
色付始めた田んぼを抜けます

穏やかな日
まずは記念写真から
穏やかな日
後の建物は堀之内研修所
穏やかな日
主な家に立ち寄っては「ご接待」
穏やかな日
自慢の野菜も並びます
穏やかな日
おいしさ倍増?
穏やかな日
日野バイパスは駆け足で渡ります

堀之内地区は浅川と日野台地に挟まれたところ。水に恵まれ相当昔から人が住んでいたと思われます。
台地で畑を、川沿いの低地では田んぼ、そんな暮らしが永々と営まれてきました。
幸いか不幸か、市内でも高幡不動や日野からほど遠かったせいもあり、急激な宅地化もされることもなく、まだ田んぼが広がる景色がほっとさせてくれます。
2年前、地区を分断するように日野バイパスが開通。
すわ、バイパス沿いにどこでも見られるような看板の店が出来るのかと思いきや、それまであった田んぼはまだ健在、夜、車の音がまばらになると、カエルの声が響いています。
堀之内の鎮守は日枝神社。
23日の朝、普段は人影を見ない境内も今日は特別。
子ども神輿の地区巡行に合わせて、祭り半纏を着込んだ子どもが集結、そして、同じ位の人数のちょっと前も子どもも、かなり前の子どもも。
神輿は堀之内地区をくまなく巡るのですが、普通に歩けば一時間もあれば十分な距離を、10分進んで、15分の休憩を繰り返し、7時間かけての巡行です。
これは子どもが疲れるから、ではなく、地区の主だった家へ神様に立ち寄ってもらうためです。
その数12軒、古くからの農家ばかりですから、どこでも神輿の集団は庭にスッポリと入ってしまいます。
各家では、神様をご接待。
とはいっても、ご相伴に預かるのは人。
大人数でも食べきれないほどの、「接待」が待ち受けています。
アイス食べ放題に子どもはうっとり、どこでも進められるビールに大人はだんだんくったり。
でもさすが農業の地区、各家でとれた野菜が並び、これは子どもにも大人気です。
同じきゅうりの漬け物でも、家によって味も違うけれども、どれも美味しい。
ちっちゃな子が漬け物をバリバリほうばる姿、普段は食べない茄子を一口、「これなら食べられる」、って話す子どもも。
いつもは通り過ぎるだけの家がぐっと身近になる、子ども神輿です。
きっと、神輿といっしょに「堀之内の子ども」になっていく、これも神様の仕業のひとつ。
堀之内では、最終には高尾の南まで通じる日野バイパスのバイパス?とそれに伴った土地区画整理事業が間もなく始まろうとしています。
担ぎ手の子どもが大人になった時、田んぼの風に吹かれ、用水路にそってみんなで歩いた、それは、記憶だけの風景だけになることでしょう。