京王百草園、梅まつり一足前には屋根の葺き替え見学

1月も半ば、ほんの少しですが、陽が出ている時間が長くなった、と感じます。

2月を迎えると、日野にある京王百草園で催されるのが梅まつりです。

「日野の春は百草の梅から」とも言われ、丘陵の都心を見下ろす日本庭園は、2月中旬をすぎる頃から梅花に覆われることになります。

江戸時代から景勝地として知られていた百草園からの眺め,「平成狸合戦ぽんぽこ」の1シーンでも使われています

年をまたいでその前から、日本スイセンが足元に、小さな卵に似た蕾で、艶のある黄色がほんのりと香る蝋梅も、冬色の中で来園者を呼んでいます。

その、百草園では今、園の中心にある「松蓮庵(しょうれんあん)」の茅葺きの吹き替え工事が行われています。

聞けば、3年越しの工事で、前回は一年前、屋根の東側、今回は丘に向かった西側、そして来年は南北両面が予定されているとのこと。

工事は昨年の年末から始められており、今は、半分ちょっとまで葺き替えが進んだ状態です。

作業は全て人力、手作業です

「天気にも恵まれているので、多分、1月20日頃までには完成するのでは」、そんな計画だそうです。

使用されるヨシは北上川河口で栽培されたもので、そこに本拠地を置き、文化財の修復も多く手がけている会社が作業をしています。

今なら滅多に見られない、作業中の様子が目の前に、加えて「茅葺屋根」についてのミニ展示パネルも松蓮庵の縁側にされており、なるほど!

見晴らし台から新しくなっていく屋根を見下ろしてから、空の遠くへ眼をやると、スカイツリー、東京タワー、都心のビル群がいつにもなくクッキリとこちらに向かっていました。

今年の梅まつりには、梅林にまっさらになった屋根も、見ごろを迎えます。

一坪(3,3平方)あたり、40束必要なのだそうです