第28回ひの新選組まつり-新選組の勇姿に想いを馳せて- その1 

5月10(土)、前日の天気予報を信じていれば雨の予感にがっかりでしたが、希望はかなうと願った人が多かったせいか、第28回ひの新選組まつりは時間が経るにつれ、雨の影響も少なく終了することができました。

高幡会場

土方歳三の菩提寺、高幡山金剛寺こと高幡不動尊は、この春から改修工事が始まっため、今回は主会場にはならず、翌日11日(日)の隊士パレードを率いる隊長を決める「新選組隊士コンテスト」も初めて、高幡不動尊を離れ、「七生(ななお)公会堂」での戦いとなりました。

雨が心配された、11回目となる高幡着物クイーンコンテストでも、新選組まつりに華を添えてくれるクイーンも無事に決定!

高幡不動尊参道を中心に、まつりを盛り上げる催しも繰り広げられました。

開会式

ひの新選組まつり、最初の催しは「開会式」。

といっても、一般からの参加者はちらほら、「関係者」の挨拶が続く背景に掲げられていたタイトルと「誠」は、午後に行われる隊士コンテストの前に書道パフォーマンスを披露してくれた、帝京大学書道部の学生さんがひの新選組まつりのために書き下ろしてくれた一文字、タイトルも同様です。

世界でただ一つの「誠」です。

最後に登壇されたのは、会津若松市室井市長、前日から来日野され、新選組関連史跡も巡られたそうです。

会津若松市 室井照平市長
司会は明星大学の学生さんです

新選組隊士慰霊法要

高幡不動尊境内に立つ土方歳三蔵前で予定されていた「新選組隊士慰霊法要」は、直前までの雨は止んだものの、足元がおぼつかず、会場が「大日堂」へ変更されました。

大日堂には「土方歳三」の位牌が納められています。

鳴り龍で有名な大日堂本堂で慰霊法要が行われた

この大日堂の落慶法要時に、日野から新選組隊士に扮した地元の勇姿たちが高下駄を履いて行軍しており、これが今の「ひの新選組まつり」へと繋がっています。

また、コロナで中止になる前までは、ひの新選組まつり隊士がこの大日堂前に隊士が集結、出陣した地でもあります。

青のミブロ特設コーナー

昨年、日野市に寄贈された書き下ろしイラストも展示された

高幡不動尊境内は隊士コンテスト会場が移ったこともあり、いつもはある隊士コンテスト受付もなく、オリジナルグッズ販売も見当りませんでしたが、土方歳三像も迎えてくれる新選組の「聖地」とあって、訪れる方は多く見られました。

土方歳三像前には、青のミブロ特設コーナーが設けられ、五重塔への階段にはフォトパネルも並べられていました。

第11回 「土方歳三の恋人・高幡不動きものクイーンコンテスト」

今年で11回目となった「土方歳三の恋人・高幡不動きものクイーンコンテスト」。

コロナ時には3回中止となっていたので、14年目となります。

準きものクイーン

高幡不動尊宝輪閣地下からコロナ明けからは、高幡不動尊参道へと会場を移し、今年はさらに高幡若宮南北通りで開催されました。

道幅は同じですが、参道に比べて、歩道の間隔が狭く商店と近くなり、お披露目の距離も短く、観客と出演者の距離が近くなった反面、一人一人の着物が重なってしまい、観客からは「せっかくなのに、全身の写真も撮れない」とのぼやきの声も聞こえていました。

11代きものクイーン

晴れて選ばれたクイーンと準クイーン、はこれから1年イベントなどに参加します。

コンテストの後は、高幡不動尊で恒例の撮影会、本当に天気に感謝です。

高幡会場イベント

高幡不動参道、高幡若宮南北通りでは高幡不動きものクイーンコンテストの他にもイベントが行われました。

高幡若宮南北通りステージ
高幡不動参道

ひの新選組まつりではお馴染み、殺陣とよさこいチーム「新選組REVO」も登場、自然と観客が集まります。

新選組REVO
保育園児パレード

新選組隊士コンテスト

初日の注目、新選組隊士コンテスト会場となった七生公会堂は、一年ぶりの再会に、初めての戸惑いに、開始1時間前ぐらいから期待と緊張が織り混ざった雰囲気に。

帝京大学書道部パフォーマンス

初めての試み、帝京大学書道部のパフォーマンスが始まるころにはロビーを見渡してみても、定員300人弱の小会場は満席必至が予想される状況。

書道部のみなさんがまず書き上げてくれたのは、「誠義一閃」。
続いてはアニメ薄桜鬼「十六夜涙」の曲に合わせてのパフォーマンス、「天つ風よ 時の羽さえこの思ひは 十六夜に」の書が舞台に大きく掲げられると、歓声ともため息ともつかない声と共に、拍手が送られました。

隊士コンテスト

コンテストの采配を司った奉行は、昨年のミスター土方。

サプライズでの登場に歓声が上がりました。

隊士コンテストの結果は、先にお知らせしてあります。ご覧ください。

隊士コンテストという戦いの場でありながら、時間と共に高まる結束感と高揚感は観客をも巻き込んでのフィナーレとなります。

会場がどこに変わってもこれが変わらないのは、参加者のみなさんが作り上げているコンテストだからなのでしょう。

観客も一緒になった勝鬨で終了
表彰式ではきものクイーンも初仕事

お披露目パレード

無事に翌日の隊士パレードを率いる面々が出揃い、これでめでたし終了、とはならず、この続きがあるのが隊士コンテスト。

お決まりの参加者全員での記念撮影後、高幡不動尊参道で行われているイベントを締めくくる「お披露目パレード」へ、初出陣。

きものクイーンも一緒に若宮通りも行軍

例年ならば、コンテスト会場から目の前の参道も、今年は歩いて5分くらいの道のりを「行軍」して着く距離となったにも関わらず、隊長らとコンテスト参加者は高幡不動駅周辺を回遊するように倍以上の時間をかけて、道すがら街を行き交う人たちにもまずはお披露目、ありがとうございました。

終点は、決まっていた訳ではないのですが当然のごとく高幡不動尊土方歳三像前。

観客も夢中、参道にはやはり隊士の姿が似合う

土方歳三の菩提寺高幡不動尊に揃った隊長たち、これから今年もひの新選組まつりが始まる、そう思わせる光景でした。

石田寺・土方歳三資料館訪問

お披露目パレードの後、コンテストで隊長に選ばれた9名にはまだ大切な「儀礼」が待っています。

石田寺で土方歳三墓参、続いて土方歳三資料館に訪問して隊士コンテスト結果の報告です。

ある隊長さんが話してくれました、「この訪問で背筋がスッと伸びる思いがする」、と。

土方歳三

最後は土方歳三資料館。

ほんの少し前までは、見学客で賑わっていた資料館でじっくりと見学できてしまうのは、許された者への特典です。

実際の訪問時間は短いものなのですが、資料館がそうなのか、ここ歳三の生家に到着すると、ベテランも今年最初の隊長も、それまでのコンテストから続いていた緊張感がフッと緩むのが感じられます、これは毎年です。


日野会場

5月10日(土)、翌日の新選組隊士パレードを控えた日野会場では「新選組・歴史通」に楽しんでいただける催しが行われました。

八坂神社古武道の演武・体験広場

まだ少し雨が残っている中、開始された古武道の演武・体験広場。

天然理心流日野道場

その影響で観客は多くはなかったものの、4団体の体験時間には真剣に取り組む子どもさんの姿も見受けられました。

彼らが、将来の武道家、隊士として戻ってきてくれることを期待してしまいます。

同時開催・日野宿発見隊「スタンプラリーin日野宿2025」

巨大スタンプは小さなみなさんにとっては、もはや挑戦でしかありません。

開始時には少し雨、でもだんだんと傘が要らなくなるにつれて増えていったものの、でも、例年の8割くらいにとどまった参加者。

スタンプ各所で受付をするのは、近隣大学、語学留学している学生さん、地元高校生、学校の先生、自治会、地元の企業と様々。

「新選組を生んだ日野宿」を巡って、そんな皆さんとの会話も楽しめ、毎年欠かさずその都度新しい発見に出会えると参加しているというリピーターもいるとのこと。

同時開催・第28回ひの新選組まつり L.PRODUCTS第23回公演『新撰組余話 風神の剱』公演

毎年ひの新選組まつり初日に行われてきた、L.PRODUCTSの公演が今年も2回、日野煉瓦ホール(日野市民会館)で行われました。