弁財天は雨もお好き?
七福神の中で紅一点、弁天様。
水の神としてもあがめられていることもあり、水辺に祀られていることが多いものです。
平山八幡神社の崖下からこんこんと湧き出る泉がありました。
その傍らにある祠が平山弁財天でした。
「でした」、と言うには訳があり、その泉を大きく削って区画整理道路がドーンと通されたのが、去年のこと。
当然、弁財天の祠も、区画整理対象となり、一年あまりの間、水がないちょっと高い所の神社の境内に仮住まいを余儀なくされていました。
目出たく道路も完成し、祠も元あった場所の近くに遍座され、晴れて、この9月2日、平山八幡神社の祭礼に合わせてお祓いを受けることとなったのです。
八幡神社の氏子のみなさんにの参拝を受け、塩と酒清められた弁財天。
これからまた長年にわたって地元の信仰を受ける日々の始まりです。
「でもね、ちゃんと、水が流れるように堀も作ったんだけど。何しろ、泉は道路の下になってしまって、こっちに水来るようにしたんだけれど、雨がちゃんと降らないと、むつかしいわ」、と代表の方。
「いや、弁財天だから、水のことはちゃんとするんじゃないの」、と横からの声。
事実、この日、強い雨が降り続き、お祭り自体も沈滞気味だったのに、遷座のお祓いの時間になると、さっと止み、子ども神輿も声響かせて宮出しもでき、弁財天、ご自分のために降らせた雨を、でも、それではいかんせん自分勝手と思ったのか、ちゃんと止ますところなど、あなどれません。