秋と冬の間
ダイヤモンド富士のころ、だれもが見とれる夕暮れ時
初秋、晩秋、そして初冬。
一口に秋、冬といっても、その様おりおりに名を与えてはいるものの、その区別はどこまでも明確にはならないものです。
多摩川からのダイヤモンド富士
雑木林はまもなく葉を落とします
田んぼでは大根干し
林を抜け行く道ははるか昔からの道
まったくもって、その関係性の真偽はないのです。
11月の下旬から12月の上旬にかけて、日野から見る沈む夕日が富士山にかかり始めると、木々の紅葉がピークを迎え始め、一日一日、りょう線を上り、頂点に沈む「ダイヤモンド富士」を過ぎると、雑木林に光が差し込むようになる、と思えるのです。
そして、完全に冬至に向ってさらに南へと富士山から離れると、明け方に霜や氷が張り出すのです。
冬至を折り返し点に今度はまた、富士山を上り始める夕日。
山頂に立つ1月中旬まで、正月を挟んだこの一ヶ月あまり、せわしなくしているのは人ばかり、野も木もひとしきり休息です。
年明けの「ダイヤモンド富士」が終わると、ロウバイやちらほら早咲きの梅が咲き出し、福寿草も顔をのぞかせます。