八坂神社祭礼、千貫神輿は大修理
9月16日、八坂神社の神輿渡御の日、日野の街には早朝から渡御道を清めるささら流しの竹を打つ音が響いていました。
八坂神社の神輿渡御は、少し珍しいかもしれません。それは、隔年おきに八坂神社を中心にして、東方面と西方面へとコースを変えるからです。
9時からが宮出し。今年は甲州街道を東へと向かうコースでの渡御です。
珍しいついでに、この千貫神輿とも呼ばれている神輿は今年で127歳、近隣でも最高齢です。
『明治13年(1880)9月15日 曇 佐藤彦五郎俊正、新御輿完成の祝詞を上げる』、との記録が残っています。
佐藤彦五郎俊正、そう、あの新選組の土方歳三の義兄でもあり、また、強力な支援者として知られているあの佐藤彦五郎俊正です。
この神輿の制作の発起人は佐藤彦五郎の息子である俊宣。
明治3年から10年の歳月をかけ、神輿庫、お仮屋などと共に新建したものです。
近くで改めて良く見ると、ケヤキ材に精巧な彫刻が施され、塗りもさほど色あせてなく、とても長い年月が経っているとは思えません。
ですが、この千貫神輿も、さすがに傷みが激しくなってきており、今年の渡御を終えたらその足で、127年にわたる傷を癒す大修理に出されることとなりました。
17日には浅草の業者の元へ旅立ち。
「多分、全てを解体しての修理になる」、とのことで、11ヶ月かけて来年の祭礼には修復されたきらびやかな姿を見せてくれる予定になっています。
さて、次はそうすると100年後?
時を受け継ぐ修理です。