久しぶりの多摩川が大水
9月5日から6日の朝にかけて関東地方を直撃した台風9号。
神奈川県小田原付近に上陸、八王子付近を通過したとのことで、日野も台風の目が通ったらしく、心配された風の被害も避けられました。
収穫をむかえていた梨も、「予想よりも、落ちるもが少なかった」とひとまず安心。
ところが、多摩川の上流、小河内ダム地点の総雨量710mmとなり、観測史上最大となりました。
当然、多摩川の水量も増加、昭和57年以来の大洪水となりました。
観測をしている日野橋での最高水位は6日5時20分の3.54m。
立川側の河川公園も水の中、中州に住んでいるブルーハウスの住民も取り残され、日野橋を封鎖して夜明けを待っての救出作業が慌ただしく行われ、土手には川を見に来た見物人。
昭和49年、「岸辺のアルバム」にも描かれもした、あの狛江市で家を流した多摩川の大氾濫の時、中央線の鉄橋も水が洗う勢いだったことを目にしたご年配の方は、「もっと昔、小河内ダムができる前、このあたりで堤防が切れた時は流れて来た木を田んぼの中に隠しておいて、たぶん、製材用のものだったのか、持ち主が探しにきても知らんぷりして、頃合いを見計らって、家にしてしまった」、とか、「中州で大きくなった木は薪の材料にするのに丁度よかった、だから河原には土もあんまりたまらなかったのさ」とか川の思い出立ち話。
何十年に一度かもしれないけれど、「やっぱり川は怖いやね」とも。
落ち着いたら、河原に降りて変わった所でも見に行きましょう。