平成に響いた「時の鐘」
夏休みも本当に終わりの8月30日、大昌寺と山門前の駐車場で「日野宿発見隊」による「日野宿子ども横丁」が開かれました。
連日続いている雨、が一番の気がかりでしたが、「子ども横町」が開かれた午前中はきっかり晴れ。
そしてもっとも心配していた子どもたちが果たしてやって来てくれるのかという懸念も、天気同様スッキリ解消。
開始の10時めがけて押し掛けてくれた子どもたちでした。
郷土資料館も公民館も市役所子育て課も町の方々も強力に協力。
ベーゴマに手づくり水鉄砲にブーメラン作り、普段は日野宿交流館で人気の駄菓子屋「としちゃんち」も出張営業。
端切れできれいな入れ物も作るコーナーは女の子たちが、真剣な面持ちで作品作りに熱中していました。
ちょっと昔の雰囲気の「子ども横町」は大盛況でした。
「日野宿子ども横丁」の締めくくりは大昌寺へ舞台を移します。
まずは普段は入ることが出来ない本堂でご住職のお話。
「日野宿子ども横丁」では駆け回っていた子どもたちも、感じるものがあるのでしょう、神妙も面持ちでお話を聞いています。
いよいよ、この日の最後を締めくくったのは「時の鐘」。
「時の鐘」とは江戸時代、文字通り、時刻を告げるために撞かれて鐘、日野ではここ大昌寺で撞かれていました。
「日野宿子ども横丁」では遊びだけではもったいない、せっかくだからそんな時があったことを、実感してもらおうと大昌寺にお願いして、今回特別に正午の鐘を子どもたち撞かせてもらったのです。
ゴーン、ゴゥーン、時ならぬ鐘の音が街に響きます。
たぶん何ごとかと思われた方も多いはずです。
撞いた子どもたちは真剣でした。
きっと記憶の隅に、ゴーン、ゴゥーン、時を経ても響くことでしょう。