里山の田植え

6月初旬の土曜、日曜日、市内で見かけられるのは田植え。
どこを見ても田んぼだらけ、といった光景は無くなりはしたものの、それでもまだまだ米作りは続けられています。

里山の田植え
今年の参加者は例年の7割程度

里山の田植え
後の林は東電の敷地です
里山の田植え
湧き水で汚れた足を洗います

百草の倉沢、石坂ファームでは「米作り体験講座」のみなさんが秋の収穫を思い浮かべながら田植えに励んでいました。
今年の参加者は例年よりも、「減った」とのこと。
訊けば、「放射能の影響で、『田んぼに入っても大丈夫か』と心配する問合せが多かった」ということです。
確かにそれも心配ですが、石坂ファームの裏山は「東京電力株式会社総合研修センター」の敷地。
丘一つが敷地で、広大な緑地保全に一役買っている場所でもあります。
もし、ここが売り払われ、宅地にでもなれば、せっかく都会に残った里山の風景も否応無しに変化させられる憂き目に遭うことは免れません。
また、百草園を頂点にあったとされていたと考えられている真慈悲寺。
研修センターの敷地からも遺物が発見されており、遺跡調査も進められていますが、こちらにも影響が多分に出るに違いありません。
でも、考えてみれば、近くに京王線も通り、聖蹟桜ヶ丘も生活圏、多摩ニュータウンの開発地も目の前、もし研修センターがなかったら、とうの昔に「りっぱな」住宅地になっていたことは簡単に予想されること。
多摩ニュータウンの開発をテーマにした『平成狸合戦ぽんぽこ』の中で舟に乗り込んだたぬきたちが黄泉の國へ旅立つシーンがあります。
はからずもそこには、百草園の見晴し台から都心方面を見た光景がモデルとして描かれています。