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ザリガニDNA

「アッー、それボクが先に見つけたんだからね。ずるいよ!」

「そこそこ、赤いおおきいのがいるよ!、早くとってよ」

幼稚園からの帰り道、おかあさんたちも一緒になってのザリガニ取りです。


平山用水を引き込んだ水辺が作られています

 

女の子も参加です


大きいけれどこれは怖い

教育指導係が登場

ビニール袋だけお持ち帰りです

小学生は大物だけねらいます

多摩川と浅川から引き込まれた用水路が全長110km余りも流れる日野。

その流れの中には、たくさんの生き物たちが暮らしています。

アメリカザリガニもその仲間。

用水路の本流から分けられた、幅50cmくらいの流れにものぞいてみると、小さいのから大きいのまでウロウロとしています。

その名の通り、昭和の初めアメリカから持ち込まれたアメリカザリガニ。

日本固有のほとんど見かけなってしまったヤマトザリガニやニホンザリガニは地味な、川底と似た保護色なのに対して、子どものうちは茶色っぽいアメリカザリガニは大きくなると見てのとおり真っ赤か。

水辺で遊ぶ子ども、それでなくても、幼児用の学習教材などで、「学習済み」で、ホームセンターのペットショップで「ねだった」ことがある子どもたちにとっては、「格好の標的」となってしまいます。

獲ってみようと用水に入って、いざ、となると、そうそう相手も簡単には捕まってくれません。

やっと触ったと思ったらススッーと逃げる。

捕まえたと思ったら、ハサミを振り上げて威嚇され、思わず指の力を抜いて、逃げられてしまう。

何せ、大勢で入ってしまうので、底から泥が舞い上がり肝心なザリガニが見えなくなってします。

すると、「お前のせいで、ボクが獲ろうとしたザリガニが見えなくなった」、と小競り合いが始まり、そして「ママ、あのね」と、おかあさんに加勢を求めてみたら、肝心のおかあさんたちも、すでにザリガニに夢中になっていて・・・。

一筋の流れをはさんで、しばしの大騒ぎです。

そんな光景を、帰宅途中の低学年生は、冷ややかに見ながらも、ベテランとしては黙っていることができなくなって、小さな新人たちに、「ホラ、目の前にいるじゃん。背中の方から近寄って、ハサミの後をつかむんだよ」と教育指導。

果ては、見ていられないとばかりに、ランドセルと靴を並べ、実地指導が始ります。

下世話な話になりますが、ペットショップでは聞く所によると、一匹500円くらいするらしいので、計算をしてみると、ざっと子どもたちが獲った分で、ちょっと豪華な夕食が楽しめそう。

しかも、入園料なし、自然体験学習?もできてしまうとあって、考えようによっては贅沢なザリガニ取りです。

捕まえたザリガニは、もちろん子どもたちは「持って帰る」と希望はしますが、おかあさんたちは「世話できるの、死んでしまったらかわいそうでしょ」。

それでも粘る子どもに小さな教育指導係がひと言。

「放してあげれば、もっと大きくなるし、そしたらまたザリガニ取りができるよ」。

経験が言わしめる言葉です。

こうして、ザリガニ取りのDNA も受け継がれていくこととなるのでしょう、用水路がある限りは。


 
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