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里山を歩く 百草から万蔵院台地をゆく

「東京の里山」としてテレビで特集されたこともある里山が
百草の多摩丘陵に残されています。
「倉沢」と呼ばれるそこには、谷沿いの田では米が作られ、丘の上には畑。
百草園駅から目の前に見える丘陵を越え、里山を歩きながら、
多摩モノレール大塚・帝京大学駅まで行くコースです。
里山をめぐりながら、いにしえから続く日々にも出会える道でもあります。

 
コース 京王線百草園駅~大宮神社~真照寺~アルティジャーノ・ジェラテリア~切り通し~六地蔵~百草園~百草八幡神社~百草観音堂~倉沢~万蔵院台地~中和田バス停~清鏡寺~多摩モノレール大塚・帝京大学駅

百草園駅

 大正14(1925)年3月24日、府中~東八王子(現:京王八王子)間に開通した『玉南電気鉄道』の駅として百草駅の名で開業しました。
 昭和12(1937)年年5月1日 百草園駅に改称されました。

大宮神社

 急な階段を上がると社殿があります。

「大宮神社」を詳しくはこちら

真照寺

 真照寺は真言宗智山派でもともとは高幡山金剛寺の末寺でした。

真照寺を詳しく

アルティジャーノ・ジェラテリア


 日野市内で唯一酪農家「百草ファーム」が、平成17(2005)年4月に開店させたジェラートアイス工房。

 自家製生乳(せいにゅう)を使ったをジェラートアイスは、大人気です。

切り通し


 川崎街道から、丘陵を上がる小道があります。切り通しを抜けると百草園へと続く車道とぶつかります。

百草ファーム


 交差点を百草園へ30mほど行くと、右手に牛舎があります。ここがおいしいジェラートアイスを生み出してくれている牛たちの住み家、「百草ファーム」です。

 牛舎は道路からの見学はOKです。道路に面した場所は子牛の指定席。ちょっとくらいなら撫でても大丈夫です。

 先ほどの交差点まで戻り、右折、住宅の間になってしまった坂道上がります。住宅を抜けると畑が広がる台地に出ると六地蔵が現れます。

六地蔵

 
 六地蔵があるこの道は、百草八幡神社の参道であり、小野神社(多摩市)付近から続いていたとも言われています。

 お地蔵さまと並んで、庚申塔も見られます。畑の道を直進すると、百草園入口です。

 

七生丘陵散策東コース

 百草園駅から多摩動物公園駅まで、丘陵を歩く散策コースが日野市によって整備されています。

慈岳元長尼の墓


 七生丘陵散策東コースを少し百草園駅方面へ行くと、右手に墓地が見えます。ここは慈岳元長尼の墓です。

 慈岳元長尼は百草園の場所にあったと言われるている、慈岳山松連寿昌禅寺を、中興開基した女性です。

※慈岳元長尼の墓は私有地にあります。見学には許可が必要です。

百草園

 京王電鉄が管理する百草園は、丘陵の見晴らしの良い場所にあり、多くの文人も訪れた景勝地です。

  和風庭園の園内は梅で有名ですが、四季おりおりの花木が植えられ、秋の紅葉もみごとです。

「百草園」を詳しくはこちら

百草八幡神社

 長い歴史を持つ神社です。百草園から続くスダジイの巨木群は近隣ではここでしか見られません。

「八幡神社(百草)」を詳しくはこちら

百草観音堂

 『新編武蔵風土記稿』によると、百草園の所にあった「松連寺の観音堂は武相三十三所の札所である」。と記されています。

 明治になり、松連寺が廃寺となると、寺の仏像などはこの地にあった庵に移されたのだと言われています。

 百草観音堂 は現在でもこのコースにある真照寺、清鏡寺とともに武相四十八観音の一札所になっています。武相観音めぐりは12年に一度、卯歳に開扉され盛大に札所巡りが行われています

 観音堂内部には聖観音菩薩を中心に大日如来座像、阿弥陀如来座像が安置されており、聖観音菩薩は日野市の有形文化財に指定されています。

倉 沢

 百草観音堂からの坂を下り終えると倉沢です。文字どおり倉沢という川が流れていましたが、現在では上流部に住宅地が造成されたため、ほとんどが暗渠になり、ほんの少しの区間だけ姿をみることができます。

 気をつけて見てみると、まだ本流に流れ込むわき水も何本か見てとれます。コースを進むと前方にこの水を使った水田が見えてきます。

 水田を営んでいるのは、倉沢バス停そばの「石坂ファーム・ハウス」。500年以上続く農家で、現在は体験農業を通して、「都市型農業」にトライしている農家です。

万蔵院(まんぞういん)台地

 万蔵院台地へは「由木農場入口」と書かれた看板に従って小道を行きます。
 
 道のまわり、そして台地を囲む雑木林は日野市の保存緑地に指定されており、緑地ボランティアの方々が一年を通して手入れをしてくれています。

 坂をあがりきるった目の前の風景は隔世といった言葉がぴったり。ほんの数十年前まで多摩丘陵ではあたりまえだった農の世界が広がっています。

 良く手入れがされている畑地を見るのは気持ちがいいもの、そして、ここでは日野の特産ブルーベリーと東京では珍しいりんごが栽培されており、特にりんごはりんご狩りができると人気です。

「ブルーベリー」を詳しくはこちら

「りんご」を詳しくはこちら

 万蔵院という名は中世~近世にここに万蔵院というという修験の寺があったことにちなんでいます。それ以前の時代についても、遺跡から多くの石器や土器が発見されており縄文時代の大きな集落があったことや古墳時代の小古墳も発見され、古くから人が住んでいたことが判っています。

 看板の「由木農場」では養鶏が行われており、新鮮な旬の野菜とともに産み立て卵の販売をしています。この卵、日野市の小中学校の給食にも提供されています。

「由木農場」を詳しくはこちら

中和田

 万蔵院台地からは細い下り坂です。下りきると、今までの風景が一変、ファミレスやガソリンスタンド、片側2車線の道路は野猿街道です。

 中和田のバス停からは聖蹟桜ヶ丘、多摩センター、南大沢、橋本、そして高幡不動方面へのバスに乗車することができます。

 この先は野猿街道を行きます。

清鏡寺

 野猿街道から帝京大学方面へ少し進むと、正面にやぐらが見えてきます。これは正真正銘の温泉を汲み上げているやぐらです。「塩釜温泉観音の湯」という温泉で、水質はナトリウム-塩化物泉。残念ながら入浴施設はありませんが、温泉スタンドで販売されています。

 この温泉の名前の由来になっている観音堂が温泉の裏手にあります。ここが塩釜山清鏡寺です。
 
 百草観音堂と同じく、武相四十八観音の一札所になっており、本尊の千手観音は別名「お手の観音」と呼ばれる有名なものです。

 この千手観音の他、東京都指定有形文化財の十一面観世音菩薩像も安置されています。

 清鏡寺の観音堂の参道には斉藤一諾斎の顕彰碑が建てられています。

 一諾斎は土方歳三に従って東北戦争に従軍し、仙台で東征軍にくだり、その後、明治3年に中野村(八王子市)で塾を開き、近隣の子弟を教育に情熱を注ぎました。その功績を称えた顕彰碑です。
 

多摩モノレール大塚・帝京大学駅

 駅の近くに、地ビール「野猿ビール」のレストランがあります。ここではできたてのビールを味わうことができます。

 大塚・帝京大学駅からは多摩センター、高幡不動、立川方面への乗車となります。

 
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